2011年5月15日日曜日

身体を動かして考えること

身体を動かして考えること。
それは、私にとって制作活動と同じように(あるいはそれ以上に)重要なことである。


単に公園に行って走ったり屈伸運動などをするだけではない。


肉体を動かして、その感覚を確かめること。
血液の循環や呼吸の活動を、意識に上るようにすること。
普段意識することのない横隔膜筋や肋間筋の動きを確かに感じ取ることである。


しばしば、私は、裸足になって公園の緑地を走る。
草と土の感触がダイレクトに足の裏に伝わって、新鮮な感じがする。
そして、桜の木の幹に寝たり、石の上に寝たりしてゴツゴツした感じを確かめる。
身体を撫でる空気の流れを感じ取る。


身体内部の感覚と、周囲の外的な感覚を同時に感じ取ることによって、身体の内部と、外側の自然現象を、同じレベルで扱うようになる。


太古の人々は、外的な世界を人間の身体になぞらえてきた。
川の流れを血液の流れに対応させたり、
嘔吐、汗、唾液、射精など身体から液が出る現象を温泉や火山噴火になぞらえてきた。


肉体の内部の現象も、身体の外側の自然現象も
私の意識の芯から見れば等しい距離であり、同じレベルで起こっている出来事である。
ものごとはなるべくシンプルに考えることが重要である。
このシンプルさが、次の時代の新たな社会をつくる鍵であると思う。



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