2009年12月27日日曜日

視床下部について


大いなる私、もう一人の、私の背後に潜み、私を支えている実体である、私
それが身体、身体の機能です。

さて、身体機能は交感神経と副交感神経という2つの神経系統に支配されています。
この2つの神経の束は、脳から脊髄を通って内臓やらなにやら身体のあらゆる箇所につながっています。身体の命令系統です。

交換神経は「シャッキリ神経系」とも言うべきもので、戦い、喧嘩、仕事中など、シャッキリしていなかればならないときに、身体をアクティブにします。
副交感神経は「マッタリ神経系」とも言うべきもので、睡眠、リラックス、排泄など、のんびり、マッタリするときに働く神経系です。
身体機能は、この2つの神経系統の綱引き、バランスによって成り立っています。

そして、これら2つの神経系統がつながっている、身体機能の親玉が、視床下部という脳の中心付近にある、小指くらいの小さな部位です。

小さいながら、とてつもなく重要な働きをします。

興奮や恐れによって、心拍数を早めたり、血糖値を高める。摂食行動を調整する。性行動を調整する。体温をコントロールする。体内時計を司る。などなど。

およそ自律神経と呼ばれているものは、視床下部を司令塔をしています。

フロイトがエスと名づけた、性衝動や攻撃性が詰まっている心理層も、この視床下部が深くかかわっているのでしょう。

私たちは、何か強烈な経験や、激しい疲労について語るときなど、「からだの芯から」という表現をしますが、まさに視床下部こそが、「からだの芯から」の機能そのものなのです。

さて、最近、自律神経失調症などという病気が一般的になったので、身体の生理学的機能、メカニックとしての身体の理解や取り扱いの方法は、広く知られています。早寝早起き、朝食を摂る、日光を浴びるなどなど・・・。

身体機能の医学的な、メカニックな理解と取り扱い方法は、ずいぶん進歩しました。そのために多くの病気が治るようになり、また取り扱いを間違えなければ、心身ともに健康でいられることは間違いないでしょう。

しかし。。。しかしです。。

だからどうしたというのか?
このような身体機能の医学的なメカニックな理解が、身体を矮小化させ、身体を即物的な実体に陥れたのではないか?
つまり、組織や神経が、解剖学的に目の前にあるように解説されることにより、我々は身体を解剖学的にしか観られないようになってしまったのではないか?

皮肉なことに、医学の進歩こそが、感覚的な身体理解を妨げる、諸悪の根源となってしまったのではないか?
身体という謎について、解剖学の目が明らかにした代わりに、我々はもう一つの感覚の目を失ってしまったのではないか?

このことは、私がこのブログを書く長い旅の始まりを意味します。次回以降で徐々に明らかになっていくでしょう。

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