寒い日が続いていますが、
そういえば、乾布摩擦とか冷水摩擦とかいうものが昔
あったなあ。と思い出しました。
今では殆ど死語となっていますね。
磯野波平が庭で上半身裸になってゴシゴシしている
情景を思い出します。
庭のある家が少なくなって、乾布摩擦など絶滅したのかと思いきや、
わが国の乾布摩擦の伝統は、場所を室内に移し、
細々と、しかし脈々を受け継がれているようです。
ネットで「乾布摩擦」で調べてみると、実にたくさんの人が
乾布摩擦を実践していることがわかります。
私も、先ほど思い立ってやってみました。
乾布摩擦では刺激が足りなかったので
風呂で使うネットタオルを冷水に浸し、硬く絞って
カラダをこすりました。
やってみるとなかなか気持ちが良いものです。
終わってみると皮膚が程よく刺激され、
寒いところに出るのが億劫でなくなります。
「感覚で世界を捉える」観点でいうと、
これは外気と身体の感覚的つながりを回復するということだと思います。
夏は薄着なので人の皮膚が外気にさらされますが
冬は厚着になって外気にさらされなくなる。
秋から冬になるころ、室内と屋外の温度差が大きくなってくるのですが
身体はのんびりしているので、日に日に寒くなっているのに
気温の変化に追いつかない。
結果、風邪を引く。
乾布摩擦や冷水摩擦は、身体に外気の寒さを覚えこませる効果があるのでしょう。
私たちの意識が寒いと感じても、身体は直ちに
それに適応してくれないのです。
身体は意識と違う、別の知性であり、
私たちの意識は、もう一人の別の偉大な人物(身体)の家に間借りしているようなものです。
しかしこの人物(身体)は案外愚鈍なので、意識が「寒い」と思っても、すぐに反応してくれないのです。
この人物(身体)は、目も見えず、耳も聞こえない。
手や顔が寒いくらいでは、体温調節機構をフルに働かせてくれないのです。
だから「今は寒いですよ」などとこの人物(身体)に教えなければならないのです。
乾布摩擦は、身体との対話をするための先人の知恵なのす。
この人物(身体)は非常に興味深い人です。すこし突っ込んで研究してみようかと思う。
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