2010年3月24日水曜日

錬金術は感覚的科学のさきがけ



錬金術 知の再発見双書72(創元社)

私は、錬金術について誤解していた。
錬金術とは、西欧中世で行われた黄金の製法を見つける方法の研究であり、
もちろんその意図は失敗したものの、後の化学実験の基となった
----という程度の知識しかなかったのだが、
この本を読んでそれは大きく間違っていたことを知った。

錬金術師たちは、
「神が宇宙において大規模に行ったことを、
小規模に再現しようとする。それゆえ錬金術師は、実験をおこないながら
自らの歩調と自然の歩調が対応するように配慮する。」(p26)

「感覚的なものと精神的なものを同質のものとして扱う錬金術にとって、
物質と精神は2つの原初的な極であり、この世界に存在するすべてのものは、
この受動的な極と能動的な極のどこかに位置し、その間を移動するのである。」(p36)

錬金術は、宇宙と自分の身体が関係あるものだと理解していた。
また、精神と物質を同次元で理解しようとしていた。精神と物質を分けなかったのだ。

錬金術は面白そうだ。また調べて書きます。



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