2010年2月7日日曜日

なぜ私はこれをするのか


なぜ、僕はコーヒーだの、うがい薬だの、食塩だの、牛乳だのを
紙の上にこぼして乾かしているのか?
絵画のような作品をつくっているわけではないのです。
完全に乾いた画面を得るのが目的ではないのです。
大切なのはその過程です。

いってみれば地球上での生命誕生を
私なりに追体験しているのです。

生命誕生は、感覚で世界を捉える上において、
もっとも大きなイベントであったといえます。
なにしろ感覚を主体的に感じ取る存在なのですから。

生命誕生には諸説あって、いまだにナゾです。
しかし、恐らく2つの大きな要因があったに違いないのです。

1つは、ながーい間の地球の冷却化の過程です。
冷えていく過程は、現象を複雑にしていきます。
地球内部のマントル対流発生し、火山噴火が起き、地層が作られます。
生命誕生もその冷却化=複雑化の過程で出来たに違いないのです。

もう一つは、非常に長い間安定的な状態があったのだと思います。
そういう安定した状態は、おそらく海ではなく、地中ではなかっただろうか。
荒れ狂う海に稲妻が走って生命が誕生したような映画的な風景は無かったと思います。

紙の上に液体をこぼして、それを放置しておいても
生命が誕生するわけではありません。
しかし、最初の動的な状態が安定し、乾燥の過程で複雑な文様が出来ていく
その過程を理解することはできるのです。

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