下田の海岸で丸い石を拾った。
丸い?・・・いや決して丸くはない。これらの石を全部をひっくるめて「丸い」ということは間違いだ。
それぞれ個性的な美しい形をしている。
手触りも全然違う。
これらの美しい石の形はどのようにして決まるのだろう?
均一な内部構造を持った材料の角が削られていっただけではあるまい。
外側からの研磨しようとする力と、内側の石の組成のバランスのもとに、必然性をもって作られたものに違いない。
力は形を持ち、形は力を持っている。
それぞれ偶然ではなく、必然的に、この形になっている。母石から離れて波に洗われ始めた時から、この形になるべくしてなったのだ。
石を握りしめると、この力を感じ取ることができる。
だから私は手元に置いて、時々握りしめてその力を味わっている。
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