僕は、まだ何かに怯えている。
この恐怖の正体は何か。
大地が揺れることがそんなにも恐ろしいのか。
そうだ。私たちの肉体は、この恐怖を内包している。
もう一度訊く。何が怖いのだ。
自然が蓄える、巨大な、途方も無いエネルギーに
強い畏怖の念を感じるのだ。
そうして生身の身体に突き当たったときに。
自分の肉体では内包できない暴力と衝突したときに
私は心の底から叫びをあげる。
単に大地が揺れているのではない。
太古から在る、膨大な力が、
奥底から湧き上がってきて、
小さな皮膚の一端のような我々の肉体をゆすぶるのだ。
しかし、私はその恐怖を、私自身のものとしなければ。
大いに恐れ、大いに恐怖し、その恐れの本質を
その畏怖すべき巨大なエネルギーを
肉体の真に繋ぎ止めなければならない。
薄っぺらい恐怖ではない。
表面上の恐怖に戸惑うのではない。
肉体の内部が大地と呼応する、その凄まじさ。
それをしっかりと受け止めるのだ。
私は
絶えず自分の肉体に尋ねるという
正しい道を歩まねばならない。
辛い仕事だが、それをしなければ、
私は私自身を失うだろう。
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